
こんにちは!家庭菜園で暮らすKUMAです。
「家庭菜園で簡単にできる野菜を育てたい」という方には、枝豆をおすすめします。
枝豆は発芽率が高く、収穫量も多く見込めるため栽培しやすい野菜です。
この記事では、初心者の方向けに枝豆の栽培方法を写真付きで解説しています。
記事後半では、枝豆を美味しくする育て方のポイント7つや、枝豆の栄養と効果効能もご紹介しています。
「枝豆栽培で失敗したくない」という方は、育て方が分かりますのでぜひ参考にしてください。
枝豆栽培に適した環境とは?収穫時期や栽培期間も
枝豆の原産地は中国と言われていますが、日本でも平安時代頃から栽培されていました。
枝豆に適した環境は、日当たり良好で風通しの良い場所です。
寒さに弱く、20℃~30℃の暖かい地域を好みますので、植える時期を遅らせないようにしましょう。
種まきは4月~5月、収穫時期は7月~9月が目安です。
家庭菜園で簡単にできる!美味しい枝豆の栽培方法
枝豆は家庭菜園で簡単に栽培できる野菜です。
そんな枝豆の育て方を写真付きで分かりやすく解説します。
【枝豆の栽培手順】
- 土をつくる
- 約30㎝の間隔をあけて種をまく
- 根を切る(間引く)
- 土を寄せて摘心する
- 収穫する
それでは、見ていきましょう。
1.土をつくる
まずは、枝豆を植える土を作りましょう。
【土を作る手順】
日当たりの良い場所を選び、雑草と小石を取り除き、土を耕します。
種をまく2週間前に苦土石灰(100~150g/㎡)を撒き、1週間前にたい肥と肥料を土に混ぜます。

この時、苦土石灰を肥料や元肥と同時に使用してしまうと化学反応が起こり、アンモニアガスが発生してしまうので、時期をずらして使用します。
石灰の種類については、こちらの「待たなくていい!すぐに使える石灰の種類、知っていますか?」で解説していますので、あわせてご覧ください。
最後に畝を横幅70㎝・畝高5~10㎝に作り、穴あきマルチをかければ準備完了です。
土づくりに必要な道具
2.約30㎝の間隔をあけて種をまく
約30㎝の穴あきマルチに種を撒いていきます。
1つの穴に対して、指で深さ2㎝のまき穴を3つ空けて、1粒ずつ種をまきます。

または、ポットに種を植えて、発芽後に植え替えてもOKです。
枝豆の種は発芽が良いので、種まきは1粒~2粒で行います。
種まき直後を避けて、水をやるのがポイント
種を撒いた直後に水やりをすると、温度が急激に変化したり種がふやけたりして、発芽率が落ちる可能性があります。
そのため、水やりは種まき直後を避けて水をやりましょう。
豆を作るには水が必要ですので、土が乾いたらたっぷりの水を行ってください。
3.根を切る(間引く)
初めの生葉が開き始めたら、株を掘り起こして根を切ります。
この時、株を傷つけないように少し離れたところから掘り起こしてください。
主根の先端を1㎝~3㎝ほど、手で優しくちぎります。
元気な株を2本ずつ植えなおし、余った株は別の場所に植えることが可能です。
根切りはタイミングが大事!
根を切るタイミングが遅れると、成長に影響を及ぼします。
本葉が3~4枚以上に増えてしまったら、根切りは行わずに間引きのみ行います。
4.土を寄せて摘心する
葉本が5~6枚ほどになったら先端を摘心します。
摘心をすることで、わき目の成長を促し、実つきをよくする効果があります。
【摘心のやり方】
清潔なハサミを使用して、切り口から雑菌が入らないように注意しましょう。
5.収穫する
全体の8割のサヤが膨らんだら、収穫時期です。
サヤの中で枝豆の粒がぱんぱんに膨らむ一歩手前が食べ頃です。
株全体を両手でしっかりと持ち、根っこから引き抜きます。

粒の膨らみにムラがあり収穫時期がばらばらな時は、ハサミで1つ1つ切ってもOKです。
収穫のタイミングが遅れると、豆が固くなってしまうので早めに収穫するようにしてください。
枝豆を美味しく育てる7つのポイント
枝豆の育て方を一通り確認したところで、美味しく育てるポイントも見ておきましょう。
枝豆を美味しく育てるポイントは、こちらの7つです。
【枝豆を美味しく育てるポイント7つ】
- 根を切り、摘心を行う
- 肥料を与えすぎない
- 土が乾いたら水をやる
- 間隔を約30㎝ほど空けて植える
- 風よけを被せる
- 防虫ネットでカメムシ対策を行う
- 収穫した日に食べる
それでは、1つ1つ見ていきましょう。
ポイント1.根を切り、摘心を行う
栽培手順でもご紹介しましたが、枝豆は栽培の過程で根を切り、摘心を行います。
根を切ることで収穫量が増え、摘心を行うことで美味しい粒に仕上がります。
ただし、どちらもタイミングが遅れると成長に影響が出てしまうため、注意をしましょう。
詳しいやり方は、本記事の「根を切る(間引く)」「土を寄せて摘心する」にて解説しています。
ポイント2.肥料を与えすぎない
枝豆は窒素過多になりやすいため、肥料の与えすぎに注意します。
そもそも枝豆などのマメ科の植物は、根に生息する「根粒菌」とともに成長します。
【枝豆の根と根粒菌】
根粒菌という土壌微生物は、空気中の窒素を取り込んで、宿主であるマメ科の植物に栄養を共有してくれます。
そのため、他の野菜よりも窒素成分を取り込みやすい環境が整っているので、肥料の与えすぎには気を付けましょう。
ポイント3.土が乾いたら水をやる
美味しい枝豆を作るには、水分が必要です。
乾燥している場合、落花の数が増えて結実の確率がぐんと低下してしまいます。
水やりを行うことで収穫量が増え、豆が大きくなりますので、土が乾いたらたっぷり行いましょう。
ポイント4.間隔を約30㎝ほど空けて植える
枝豆を植える間隔は約30㎝が目安です。
間隔を広く取らなくても植えられますので、プランターでの栽培も可能です。
ただし、成長するにつれて葉のボリュームが増えて、密集しがちになるため、30㎝の間隔はあけるようにしましょう。
ポイント5.風よけを被せる
株が小さいういは、強風や強い雨などにより株が弱るケースがあります。
天候が悪い日が続く場合は、風よけがあると安心です。
風よけは3~4本の支えを起点に、使い終わった肥料や堆肥袋をかぶせて作ることが可能です。
株が小さい頃の成長をサポートできるため、天候が心配な時期にぜひ試してみてください。
ポイント6.防虫ネットでカメムシ対策を行う
サヤが成長したら、カメムシなどの害虫に注意が必要です。
カメムシの被害にあうと、サヤの汁が吸われてしまい、甘さを失ったり色が変色します。
カメムシを見つけたら捕まえて駆除しますが、そのつど捕まえるのは大変です。
枝豆専用の防虫ネットもありますので、前もってネットをかけて対処すると効率的です。
ポイント7.収穫した日に食べる
枝豆を食べるタイミングは、鮮度が命です。
「鍋に火をかけてから畑に行け」と昔から言われるように、すぐに食べることが美味しさのポイントです。
収穫後すぐに食べられない時は、サヤを外さずに根つきのまま根を水に浸けて保存します。
時間とともに鮮度が落ちますので、なるべく早く食べるようにしましょう。
枝豆の栄養と効果効能
枝豆は、良質なたんぱく質と脂質をたっぷり含む野菜です。
また、ビタミンB1、ビタミンC、葉酸、カリウム、カルシウム、鉄なども含みます。
このほか、枝豆に含まれる必須アミノ酸の「メチオニン」は、アルコールの分解を促し、肝臓や腎臓を守る作用があるため、ビールと枝豆は相性抜群です。
【枝豆の栄養素と効果効能まとめ】
- 良質なたんぱく質と脂質を多く含む
- ビタミンB1・C、葉酸、カリウム、カルシウム、鉄を含む
- メチオニンによるアルコール分解作用が期待できる
- レシチンによるコレステロール上昇抑制が期待できる
- サポニン、イソフラボンにより更年期症状の緩和が期待できる
- 葉酸による認知症予防が期待できる
枝豆は、エビが保有するタウリンと合わせれば動脈硬化予防に、ホウレンソウの葉酸と合わせれば認知症予防にも効果的です。
茹でてそのまま食べても美味しいですが、サラダやスープ、揚げ物などの幅広い料理にも活用できます。
まとめ
この記事では、家庭菜園ではじめて枝豆を育てる方向けに、枝豆の栽培方法を写真付きでご紹介しています。
枝豆は発芽率が高いため、初心者の方でも家庭菜園で気軽に育てることが可能です。
ただし、苗を植える幅や肥料の与えすぎなど、栽培時に気を付けたい注意点もありますので、ぜひチェックしておきましょう。
また記事の後半では、枝豆を美味しく育てるポイントや、枝豆の栄養と効果効能なども解説しています。
栽培のポイントを知っておくだけで美味しい豆が作れますので、ぜひ参考にしてくださいね。