こんにちは!家庭菜園で暮らす、くまめです。
かぼちゃを家庭菜園で育てるにあたり、「難易度が高そう…」「育て方が分からない…」といった悩みを抱える方は多いです。
そこで、この記事ではかぼちゃの育て方を、初心者の方向けに分かりやすく解説しています。
また、かぼちゃの栄養と効能、美味しいかぼちゃを作るポイント、保存方法などもご紹介します。
かぼちゃは初心者の方でも気軽に育てられる野菜ですので、この記事を参考にぜひチャレンジしてみてくださいね。
【畑をレンタルできる「シェア畑」】
畑をはじめるなら「シェア畑」がおすすめです。
全国130ヶ所の農園からお住まいに合った畑を探せて、さらにレンタルもできます。
野菜づくりに欠かせない道具はすべて畑に完備されているので、手ぶらで作業ができるのもメリットです。
今なら無料のオンライン説明会が開催されているので、ぜひ詳しい話を聞いてみてくださいね。
かぼちゃの栄養と効能
まずは、かぼちゃの栄養素と効能から見ていきましょう。
かぼちゃは、栄養が豊富で、煮物や天ぷら、炒め物などの幅広い料理に利用できる夏の代表的な野菜です。
【かぼちゃの主な栄養と効能】
- β-カロテン、ビタミンA:免疫力のアップと粘膜の保護が期待できる
- ビタミンE、ビタミンC:美肌効果・血液促進・アンチエイジングを期待できる
果肉の鮮やかな黄色い部分に多くふくまれるβ-カロテンは、抗酸化力が高いため風邪予防や免疫力を高めてくれます。
また、抗酸化ビタミンのC・Eも豊富に含まれおり、美肌効果や血液促進などの効果も期待できるでしょう。
写真付きで解説!苗から育てるかぼちゃの栽培方法
かぼちゃの苗を植える時期は地域によって異なりますが、一般的に5月~6月頃が適期です。
収穫時期は苗が根付いてから約30~50日が目安です。
かぼちゃは栽培の流れを知っていればスムーズに育てられるので、ぜひこの章で栽培方法を確認しておきましょう。
【かぼちゃの栽培手順】
- 土をつくる
- 苗を植える
- 親蔓を摘み取る
- 子蔓を整理する
- 花が咲いたら人工受粉をする
- 摘果を行う
- 収穫する
それでは、写真付きで詳しく見ていきましょう。
1.かぼちゃを育てる土をつくる
まずは、かぼちゃを植える場所の土づくりをします。
【土づくりの手順】
日当たりの良い場所を選び、雑草と小石を取り除き、土を耕します。
土づくりのポイントがあるので、3つほどご紹介します。
土づくりのポイント1.石灰と肥料は同時に混ぜないこと
定植する2週間前に石灰を、1週間前に堆肥と肥料を、時期をずらして土に混ぜます。
石灰の種類によっては、「石灰」と「肥料」を同時に使うと有毒なアンモニアガスが発生してしまうので注意が必要です。
石灰の種類や特徴は、こちらの記事でまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
待たなくていい!すぐに使える石灰の種類、知っていますか?土づくりのポイント2.石灰・堆肥・肥料の量を測ること
かぼちゃの土づくりで使用する石灰・堆肥・肥料の量は、しっかり計量しましょう。
・石灰:1kg/10㎡
・堆肥:15kg/10㎡
・肥料(窒素・リン酸・カリ):各0.1~0.15kg/10㎡
窒素肥料が多すぎると「蔓ボケ」を起こしやすいので注意が必要です。
かぼちゃの「蔓ボケ」は、葉ばかりが伸びて実が付きづらくなり、花が付いても落花する原因になります。
そのため、土作りの際は元肥を控えめにするのがポイントです。
土づくりのポイント3.道具を活用して効率よく行う
土作りに便利な道具を活用して、効率よく作業を行いましょう。
毎年畑づくりをする人は使う機会があり、他の野菜づくりにも活用できるので、それぞれひとつは揃えておきたいです。
おすすめの道具をピックアップしました。写真をクリックするとAmazonのページに移動します。
▽雑草取りに便利なクワ│Amazon
▽土耕し・畝づくりに必須のクワ│Amazon
▽土を掘り返しやすいスコップ│Amazon
▽保水・雑草防止のマルチシート│Amazon
2.苗を植える
土づくりを終えたら、かぼちゃの苗を畑に植えます。
畝に穴を掘り、根もとを崩さないように優しくポットから取り出し、植穴に入れます。
深く植えすぎず、根もとの表面が地面よりも少し高くなるように植えるのがポイントです。
最後にたっぷりの水を与えれば、苗植えは完了です。
ぐんぐん蔓が伸びるので、畑の隅に植えるのがベスト
かぼちゃが成長すると、蔓がどんどん伸びて面積が必要になるため、なるべく広い場所に植えることをおすすめします。
畑の隅に植えることで、たとえ蔓が伸びても畑の周りに沿って伸ばすことが可能です。
また、かぼちゃの蔓によって他の野菜に被害が出ることを防げます。
3.親蔓を摘み取る
本葉が5~6枚に成長したら親蔓の先端(上部画像の赤いライン)をハサミで切ります。
芯を切ることで、充実したかぼちゃの実をつけることが可能です。
具体的には、果実の形が整っていたり、適切な時期での収穫ができるようになります。
親蔓を切ったら枯れてしまうのでは?
大丈夫!親蔓を切っても、子蔓が伸びて成長し続けるよ。
かぼちゃは親蔓を切っても枯れないので、安心してくださいね。
4.子蔓を整理する
子蔓が伸びてきたら整枝(せいし)をして、栄養分が効率よく全体に行き渡るようにしましょう。
整枝のやり方は、以下の通りです。
【子蔓の整枝の手順】
- 元気のよい子蔓を3本選び、残す
- その他の余分な子蔓は、元から切り取る
- はじめに選んだ3つの子蔓を、できるだけ均等に三方向へ広げる
蔓は自由に伸びるため、U字のピンで固定すると誘導が楽になるのでおすすめです。
U字のピンを下まで刺すと、根を痛めてしまう可能性があるため、少し浮かせて止めましょう。
U字ピンを使えば、台風や強風で苗が痛むのを防ぐ役割も果たしてくれますよ。
5.花が咲いたら人工受粉をする
かぼちゃは、人工的に受粉を行った方が受粉の確率が高まります。
人工受粉のやり方は、以下の通りです。
【かぼちゃ│人工受粉の方法】
- 雄花と雌花が咲いていることを確認する
- 雄花を切り取り、花弁(花びら)をはずす
- 雌花の柱頭に、雄花の花粉をこすりつける
たっぷりと花粉をつけて、確実に受精させるようにしましょう。また、雄花と雌花の見分け方は、果実があれば雌花、無ければ雄花です。
【雄花と雌花の見分け方】
雄花と雌花の違いは、花の根本に実が付いているかどうかで判断できます。
▽詳しくはこちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
【写真あり】かぼちゃの人工受粉のやり方をわかりやすく解説!受粉の注意点も6.追肥を行う
着果して握りこぶしサイズになったら、追肥を行います。
肥料の目安は、窒素成分をつる先に1aあたり0.3kg与えます。
▽詳しいタイミングや場所、量、おすすめの肥料などはこちらの記事で解説します。
かぼちゃの追肥はいつ行う?タイミング・時期・場所・量などを詳しく解説7.摘果する
摘果とは、栄養が分散されるのを防ぐために果実を間引くことを指します。
果実は1つの株に多く実りすぎると、質が落ちてしまいます。
そのため、1株に3個以上の果実ができたら、それ以降はハサミで切り落とします。
果実が大きくなる前に小さなうちに摘み取るのがポイントです。
8.収穫する
かぼちゃが熟成されたら、収穫をします。
収穫時期を見分ける方法は、以下の通りです。
【かぼちゃ│収穫時期の見分け方】
- かぼちゃのヘタに白い筋が現れ、コルク状になった時
- かぼちゃの葉が全体的に黄色く枯れてきた時
こちらの写真左のかぼちゃのように、ヘタに白い筋が浮き出て、コルク状に変色したら収穫時期だと判断できます。
右側の青いヘタのかぼちゃは、収穫時期ではないサインでなので、注意してください。
また、全体の葉が黄色く枯れてきたら、収穫の合図でもあります。
▽収穫時期の見分け方は、こちらの記事に写真つきで解説しています。
【写真あり】かぼちゃの収穫時期の見極め方!追熟して甘くする方法もご紹介かぼちゃを甘くする3つのポイント
かぼちゃ栽培の流れを確認したところで、かぼちゃの甘さをアップさせるポイントも見ていきましょう。
ここで解説する美味しいかぼちゃを作るポイントは、以下の3つです。
【美味しいかぼちゃを作るポイント】
- 玉返しをして両面を日光に当てる
- かぼちゃの下にもみ殻や藁をしいて痛みを防ぐ
- 収穫後に追熟する
1つ1つ詳しく解説していきます。
1.玉返しをして両面を日光にあてる
かぼちゃの実がまだ青いうちに、向きを変えて日光に当て、全体が色づくようにします。
色のムラを防げるため、仕上がりがきれいになります。
玉返しを忘れると、日光が当たらない片面だけが白くなってしまうので注意してください。
2.かぼちゃの下にトレイや藁で痛みを防ぐ
果実が地面に接触をしていると、土の跳ね返りや水たまりなどで、痛む可能性があります。
そこで、果実の下に専用のトレイや藁をしいて、地面との接触面を保護をします。
家庭菜園で同時にトウモロコシを栽培していれば、残渣(ざんさ:残りかす)を用いるのもおすすめです。
3.収穫後に追熟させる
かぼちゃを収穫したら、すぐにいただくのではなく、2週間ほど追熟させましょう。
追熟することで、でんぷんが分解されて糖分が作られ、ほくほくとした繊維の柔らかい食感へと変わります。
追熟に適した場所は、涼しくて風通しがよく、直射日光の当たらない場所です。
収穫したての果実よりも、追熟した方が美味しさが増しますので、ぜひ試してみてください。
かぼちゃの保存方法│常温・冷蔵・冷凍の使い分け
かぼちゃは、状況に応じて常温・冷蔵・冷凍を使い分けて保存します。
保存の使い分けは、以下の通りです。
【かぼちゃの保存方法】
保存方法 | かぼちゃの状況 | 保存方法と期間 |
---|---|---|
常温 | 丸ごと(カットしていないもの) | 風通しの良い冷暗所で1~2ヶ月保存が可能 |
冷蔵 | カットしたもの | ワタと種を取り除き、保存袋に入れ数日以内で食べ切る |
冷凍 | 加熱したもの | 加熱してから冷凍。約1ヶ月の保存が可能 |
かぼちゃを収穫したら、熟成もかねて風通しの良い冷暗所で約1~2ヶ月寝かせておきましょう。
調理で余ったかぼちゃは、カットしていればポリ袋に入れて冷蔵庫へ、加熱していれば冷凍庫での保存が可能です。
かぼちゃの状況によって、保存方法を使い分けることで、味の良いかぼちゃを効率よく保存できます。
まとめ
この記事では、かぼちゃの栽培方法や美味しくするポイントを解説しています。
かぼちゃの栽培は難易度が高いと言われていますが、実際は初心者の方でも気軽にチャレンジしやすい野菜です。
ただし、「実が付かない」「葉が枯れる」などと言った栽培における注意点も知っておいた方が良いため、こちらの記事もあわせて参考にしてください。
▽かぼちゃ栽培におすすめのアイテム
▽かぼちゃの関連記事
葉が枯れる!雌花が咲かない!かぼちゃ栽培のよくある疑問5つと対処法 ウリ科と相性の良いコンパニオンプランツ!植え方や相性の悪い野菜もご紹介